なん者ひなた丸シリーズは面白い!

2022-05-17 19:49:44

読んだ本一覧のほうに書いていたが、
シリーズだし、別記事に切り出すことにした。
ネタバレありなので、気をつけて。
(このシリーズはネタバレしたところで面白さは損なわないが)

目次

  1. なん者ひなた丸 ねことんの術の巻
  2. なん者ひなた丸 白くもの術の巻
  3. なん者ひなた丸 大ふくろうの術の巻
  4. なん者ひなた丸 火炎もぐらの術の巻
  5. なん者ひなた丸 月光くずしの術の巻
  6. なん者ひなた丸 金とん雲の術の巻
  7. なん者ひなた丸 津波がえしの術の巻
  8. なん者ひなた丸 千鳥がすみの術の巻
  9. なん者ひなた丸 黒潮がくれの術の巻
  10. なん者ひなた丸 空蝉おとしの術の巻
  11. なん者ひなた丸 南蛮づくしの術の巻
  12. なん者ひなた丸 まぼろし衣切りの術の巻
  13. なん者ひなた丸 むささび城封じの術の巻
  14. なん者ひなた丸 ばけねこ鏡わりの術の巻
  15. なん者ひなた丸 まどわし大ねことんの術の巻

なん者ひなた丸 ねことんの術の巻

2022/04/22 読了

子供の本を探していたら、ふと見つけた。
僕が子供の頃、すごく読んでたシリーズの第一作。
なんで忘れていたんだろうと思うほど、このシリーズは好きだった。

久々に読みたいと思い、図書館で借りて、子供に読んであげた。
ウチの子の年齢からすると、字が多くて、まだ早いかなと思ったけど、
言葉の言い回しが面白くて、結構集中して聞いてくれた。

いやー、話の流れは単純なんだけど、やっぱり面白いな。
思い出補正があるのは否定しないけど、
忍者モノの第一作に吸血鬼出すとか、結構勇気がいるチョイスだね。
それでも上手くまとめているあたり、やっぱり著者の斉藤さんはすごいなー。

僕が子供の頃はまだ全巻出てないときだったから、9巻か10巻以降は読んでない気がする。
ということで、今後も全巻図書館で借りて読んでみるつもり。

ちなみにこんなに面白いのに、あまりネットでは面白いって言ってる人が少なく、
僕が見つけたのは下記ページを見つけたから。
隠れた傑作「なん者ひなた丸ねことんの術の巻」

なん者ひなた丸 白くもの術の巻

2022/05/01 読了

シリーズ2作目
今回は、友達の大いのししのまる丸が出てくる回。
まる丸は今後も結構活躍する。
また、白くもの術も使い勝手が良くて、これもシリーズで何度も出てくる。

その2点の印象が強過ぎて、話は全然覚えていなかった。
久々に読んだら、ああ、こんなクライマックスだったなーって。

ひなた丸は、なん者のくせに結構無理するよなー。
でも、結果的にそれが上手くいくことも多くて、意外に優秀な感じがある。

なん者ひなた丸 大ふくろうの術の巻

2022/05/09 読了

さくら姫!
懐かしいな。そんなのいたねー。

お姫様を護衛するという王道展開。
そのため、話の流れがしっかりしてる。
一度難局を乗り越えてからクライマックスに繋げるところも素直に読めるので、いい感じ。

ただ、大ふくろうの術自体はそこまで驚きはなかった。

どうやら、今回敵として出てきた犬丸が、今後味方として出てくることもあるらしい。

なん者ひなた丸 火炎もぐらの術の巻

2022/05/22 読了

今回はまる丸が出てこないので、ひなた丸だけで話が進む。
だけど、ストーリーは王道で素晴らしい。
クライマックスでは、敵を倒すのは武士の役割といわんばかりに、
ひなた丸はいかにも忍者っぽい動き方をするので、子供がやっても無理がなく、話がまとまっている。
子供は途中でおばけが出てきて怖いって言ってたが、
僕は今までのシリーズの中で、一番好きかも。

なん者ひなた丸 月光くずしの術の巻

2022/05/28 読了

この巻は、犬丸再登場、そして1巻の吸血鬼関連のお話だったので、
今までを読んでいると楽しめる巻になっている。

しかし、その前日談などにページを割いているせいか、
ラストがあっけなさすぎて、物足りない感。
術の名前が、月光くずしの術と、やたらかっこいいせいか余計にそう思う。

まあ、それを逆手に取って笑いにかえているので、ある意味狙い通りなのかもだけど。

なん者ひなた丸 金とん雲の術の巻

2022/05/31 読了

今回は、西遊記をちょいちょいひっぱってきたんだけど、
正直、後の巻のためのキャラクター出しみたいなところがあって、あまり面白くはないかな。
もちろん、堂田の国へ忍び込むって設定は面白いんだけど、
なん者であるひなた丸がやるにはちょっと任務がむずすぎる気がする。
それなのに、大丈夫じゃろうといって送り出すおじいちゃんが違和感。
今までなら、ちゃんとダメじゃって言ってたはずなのに。
でも、ひなた丸が捕まってしまってから、どうなる!という雰囲気を出しているのはスリルがあっていい。
そして、そこからのクライマックスも。

ただ、表題の金とん雲の術は微妙。

なん者ひなた丸 津波がえしの術の巻

2022/06/04 読了

面白かった!
ここまでの中で一番面白かったんじゃないかな。
やっぱり、国の存亡の危機ってのはストーリーにしやすいので、展開が安定している。普通に映画にありそう。
そしてその中に、
ひなた丸、三蔵、くも丸、いぬ丸、まる丸に、それぞれ忍者としての活躍の場を与えているので、
主人公たちが活躍しないということもない。

でもって、表題の津波がえしの術は、なるほどと思わせる感じの仕掛けになっている。
実際の忍者ってきっとこんな感じよねっていう術だね。

全部で15巻あるから、この巻が前半のクライマックスって感じかな。

なん者ひなた丸 千鳥がすみの術の巻

2022/06/14 読了

金とん雲の術の巻もそうだったけど、
術の前ふりが長くなってきてる気がする。
今回の術は木から飛び降りながら、縄を自分の足と木の枝に結び、
まるで飛び降りたように見せかせながら空中に浮いてるという術。
そして、それを霧の中など視認性が悪い場所でやって、相手の頭上を取るという狙いなんだけど、
これを言葉で説明されても子供は伝わるのかな。
まあ、この巻まで読んでいる子なら頑張って読み取ってくれるのかもしれない。

この話はなかなか面白かったけど、
色々詰め込みすぎて、カットした場面が多いのが気になる。
公家の子とのシーンとか、ほとんど回想で済ませたし。
おそらく入り切らなくなって、なくなく削ったんだろうな。

なん者ひなた丸 黒潮がくれの術の巻

2022/06/21 読了

ひなた丸のライバル的な存在が出てくる話なんだけど、
いまいち盛り上がらない。

話のスタートはわりとすんなり入ってきたんだけど、
片平直之進が出てくるあたりで、ちょいちょいおかしい場面が出てくる。
大人のくせにルール破ってひなた丸に仕事を頼む片平直之進が、
しかも、半ば脅しともとれる言葉でなんとかひなた丸を誘導するところ(こいつ、こんなキャラだっけ)とか、
それでも乗っかってしまうひなた丸とか、
ひなた丸のライバルが出てきたときに、攻撃されたのにあまり警戒しないひなた丸とか。

そしてクライマックスもイルカのおかげ感があって、微妙に盛り上がりに欠けるなー。

なん者ひなた丸 空蝉おとしの術の巻

2022/07/02 読了

火炎もぐらの術に出てきた飛田の若君が立ち上がって国を取り返す話と、
ひなた丸が敵の忍者と戦う話がうまくまとめられている、良作。
詰め込み過ぎな感はないでもないけど、
最初のほうでくも丸おじさんがこないことが伏線になってたし、
ちゃんと繋がっていて、しかもひなた丸がしっかり活躍するから、結構楽しめる。

しかし、ひなた丸が強いというか、機転をきかせるのが上手いんだけど、
ストーリー上、それをしっかりと魅せるために、くも丸おじさんがやられるパターンが多くて、
くも丸おじさんの株がどんどん落ちているw
お前、なん者を卒業したにん者じゃないのかw

犬丸や他の面々との会話は相変わらずおもしろい。

ちなみに、このシリーズ、巻を増す毎に説明しなくてはいけない事柄が増えるんだけど、
それをあえてきっちり説明する(そこを面白くしている)ので、
5歳の子供に読んで聞かせるにはちょっとダレる部分もある。

なん者ひなた丸 南蛮づくしの術の巻

2022/07/07 読了

今回は設定やところどころの笑い要素が面白かったけど、
オチがちょっと弱いな。
ひなた丸を活躍させるために、龍宮亀々斎を弱く書きすぎている。
実は泳げないという弱点を与えたのは、流石にやりすぎじゃないかな。

虫眼鏡で燃やすところや、幻術破りに鏡を使用するところなんかは、
王道の忍者っぽくて、非常に面白いのになー。

ちなみに、おじいちゃんが南蛮語がペラペラというのは驚いたw

なん者ひなた丸 まぼろし衣切りの術の巻

2022/07/22 読了

めずらしく雪景色。
タイトルからは想像しづらい作品だが、
他国に入って密書を届けるなんて、いかにも忍者っぽいし、
そこで騒動に巻き込まれるが、実はいい奴と思っていたのが悪い奴で、
窮地になりながらも、協力して解決するって感じが、
非常に楽しくて、結構良かったと思う。
ところどころにくすっと笑えるとこもあるし。

なん者ひなた丸 むささび城封じの術の巻

2022/07/23 読了

犬丸が出てくるお話。
途中経過に無理があるのは分かるが、
それでも因縁の堂田の国に乗り込んでとのさまを人質に取る展開は熱い。

最後、ぶんどった千両箱をちゃんと分配する犬丸がほんといい奴。

前のまぼろし衣切りもそうだけど、
ひなた丸の術の名前がどんどん大げさになっているのは、
やはりおじいちゃんの三蔵が名付けているからかな。

なん者ひなた丸 ばけねこ鏡わりの術の巻

2022/07/29 読了

普段とは違って、何田の国の城が主な舞台。
色々偽物が現われて、国中が混乱するという、よくある話。
そして、最後は龍宮流と因縁の対決。

だけど、やっぱり南蛮づくしと同じで、
龍宮流を弱く書きすぎてる気がするな。
そこらへんがもやもやして、しっかり楽しめない。

なん者ひなた丸 まどわし大ねことんの術の巻

2022/08/06 読了

最終巻。

話自体は、あやしい店に忍び込むことになるというありがちなものだが、
1巻での伏線(というか、伏線と思っていなかった冗談)を思ってもみない形で出してきたのは、非常に面白かった。
今回の敵は別の忍者なのだが、それはあまり思い入れがなくて、微妙だが、
前巻までで、龍宮流の忍者はあらかた登場させてしまったため、仕方ない感じはする。
ちゃんと三蔵が見守ってくれたということや、
まる丸の登場シーンもあったりして、最後にふさわしいように描いているのは高評価。

ああ、本当にこのシリーズは好きなので、
これで終わってしまっているのが悲しい。
もっと書いてほしいけど、もう斉藤洋さんもお年を召しているから無理かな。

この世の作品で、自分の好きなものをアニメ化していいと言われたら、
迷わず、なん者ひなた丸シリーズと答えるだろう。

本当に面白かった。
ありがとう!




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